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木質化によるシェアオフィスのリノベーションと運営
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木質化によるシェアオフィスのリノベーションと運営

地元の商店街の活性化の対策

木質化によるシェアオフィスのリノベーションと運営

施設名:コワーキングスペースKAKEGAWA(静岡県掛川市)

木質化によるシェアオフィスのリノベーションと運営

2019年4月、静岡県掛川市のアーケード街のひとつの空き店舗を木質リノベーションし、コワーキングスペースがオープンいたしました。

「空き家・空き地の問題解決からまちづくり・地域活性化を考える」

運営会社であるNPO法人かけがわランド・バンクは、どこの地域でも問題化している「空き家・空き地の問題解決からまちづくり・地域活性化を考える」を設立趣旨に2017年に設立された組織です。理事長には、木造施設協議会のメンバーでもある有限会社エフ・ベース代表の丸山勲氏が就任し、地元の不動産会社、設計事務所、税理士などが理事として参加しています。

「かけがわランドバンク」代表の丸山勲氏

「かけがわランドバンク」代表の丸山勲氏

掛川市は人口10万人程の中核都市ですが、人口減少、産業の空洞化が進み、特に街中のアーケード街は昼でもシャッターが閉まった店が増えてきている状態です。地元の有志によって、街中に人を呼び込もうと掛川本陣通りと銘打った飲み屋街を作ったり、空き家の相談会や空き家の管理のメニュー化を図ったり、空き家のリノベーションの見学会など地元の活性化の活動を行ってきました。

そんな中、今回のコワーキングスペースは、元々開店休業状態だった店舗を賃貸で借りて、1階にはフリーミーティングスペースとともに、個人起業家や企業のサテライトオフィスのために、フリー席が12枠、間仕切りで仕切られた固定席が4枠、2階には個室が3部屋設けられていました。建物自体は鉄骨2階建ての構造ですが、今回は壁・間仕切り・テーブルに地元の木材を多用し、また設立メンバーである地元の設計事務所による木を使った手作りの照明器具などで整備。現在都市部を中心に急速に改善が図られている働く職場の環境改善を実現しました。

木を室内に多用することで、リラックス効果だけでなく、仕事の生産性が向上する事も明らかになってきております。オープンして数週間ですが、既に地元の日本語教師やフリーライターの方が入居されていました。様々な業種、地元だけでなくUターン・Iターンの方々が集まる事で、ビジネスチャンスも生まれる事から、今後に期待が持てる取り組みです。

理事長である丸山氏は、「地元掛川を盛り上げていきたい」と常におっしゃっており、次の取り組みとして「地元の空き家や商店街を木質リノベーションして宿泊施設の事業も計画していきたい」と考えられていました。

実際に近隣の袋井市にあるエコパスタジアムではコンサート・サッカー・ラグビー等が開催されると、ホテルが慢性的に不足し、名古屋まで戻らないと宿泊ができない事態が起こっていたり、インバウンド客を取り込む上で、地域の木造民家は宿泊施設として期待されている市場でもあります。

木造施設協議会でも、地域の工務店、設計士の活動として、空き家対策、街中活性化対策に参画することは、地域において生き残りの対策にもなると考えておりますので、今後ワーキング・実践事例の見学なども計画していく予定です。木造施設というと新築の木造施設に目が行きがちですが、このような木質リノベーションも地域において価値のある取り組みと考えております。

 

■コワーキングスペースKAKEGAWA facebook
… https://www.facebook.com/coworkingkakegawa/

■かけがわランド・バンク web
… https://kakegawa-lb.jp/

文責:一社)木造施設協議会事務局 柿崎秀雄

木造施設協議会について