施設実例

すべての子どもたちの「おうち」を目指して

熊本県初のZEB認証を取得 木のぬくもりに包まれた保育施設

みんなのおうち保育園(熊本県菊池郡大津町)

運営:特定非営利活動法人 NPOこどもサポート・みんなのおうち

「みんなのおうち保育園」の園舎は、地元のエコワークス株式会社の設計施工により建築されました。
園舎の建物性能の重要性に理解を持っていた事業主の江口竜一理事長は、エコワークスの小山社長からの「木造化×ZEB×SDGs」という提案に賛同され、今回の計画が進みました。

木造園舎×Net Zero Energy Building

「ZEB」はNet Zero Energy Building(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の略称で、「ゼブ」と呼びます。快適な室内環境を実現しながら、建物で消費する年間の一次エネルギーの収支をゼロにすることを目指した建物のことです。

建物の中では人が活動しているため、エネルギー消費量を完全にゼロにすることはできませんが、省エネによって使うエネルギーをへらし、創エネによって使う分のエネルギーをつくることで、エネルギー消費量を正味(ネット)でゼロにすることができます。
※環境省「ZERO PORTAL」より引用 http://www.env.go.jp/earth/zeb/about/index.html

熊本県で初めてのZEB認証を取得した園舎

木造化には建築コスト・調湿効果・リラックス効果・職員満足度・減価償却効果・営繕修繕・地域貢献と多くのメリットがあります。「みんなのおうち保育園」の園舎は、構造材に地元の杉、床材にマツを使用し、木のぬくもりに包まれた保育施設であると同時に、建物の外皮の高断熱化+高効率省エネ設備+大容量太陽光発電を導入する事で熊本県初のZEB認証を取得しています。

庭に繋がるウッドデッキを挟んでコの字の建物は、育児室と職員室に分かれており、それぞれ役割が明確に分かれており、しかし一方掃き出しの開口部を通してそれぞれの部屋が見通せる事から、常にお互いを意識できる間取りになっていました。また高い外皮性能のため、秋や春先の少し肌寒い日でも無暖房で過ごす事ができます。

ZEBについては、太陽光発電(12.6kW)の経済メリットとして約9年で元が取れる試算表などを元に、ZEB化による初期投資も維持費用も含めて考えると大きなメリットがあります。また地震・台風等の災害があった時に保育施設は一次避難場所になる事もあり、太陽光発電はレジリエンスの観点からも職員だけでなく地元の方々にも安心と電力を提供できるメリットがあります。

施設仕様

施工会社
エコワークス株式会社
竣 工
2020年10月
意匠設計
エコワークス株式会社
敷地面積
1237.69㎡(375坪)
建築面積
317.68㎡(96.3坪)
延床面積
317.68㎡(96.3坪)
建物概要
木造平屋(在来軸組工法)
WEBサイト
https://www.ouchi.or.jp/
その他
用途:保育所等(定員19名)
認証:ZEB認証取得(一次エネ削減率116%)
省エネ設備:太陽光発電12.6kW
補助金:なし
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