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【開催報告】2020/8/27(木)令和2年度オンライン総会
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【開催報告】2020/8/27(木)令和2年度オンライン総会

社会福祉法人×建築家トークセッション、事務局報告

【開催報告】2020/8/27(木)令和2年度オンライン総会

【開催報告】2020/8/27(木)令和2年度オンライン総会

今回は「地域社会に長く必要とされる木造施設とは」というテーマで、歩行特化型デイサービス+障害+保育の3事業複合した先進的な福祉施設である木造施設の事業者,
社会福祉法人幸知会と設計者の中山 大輔さんのトークセッションをメインにさせていただきました。

「地域社会に長く必要とされる木造施設とは」トークセッション

テーマとなった木造施設トータスフォレストは住宅の延長のスケール、手法で設計されており、中庭とカフェの共有部分を中心に3事業の利用者やスタッフが緩やかにつながっています。木工事については協議会会員の 株式会社 柴木材店さんが施工されています。
デイサービスや障害の明るくて、開放的な施設っぽくない建物、リハビリの運動効率やこどもの活発な運動を支える太陽熱を利用した暖かい床といった居心地のよい建物や環境が、全曜日キャンセル待ちがでる稼働率の高さ、離職率の低さ(福祉業界は離職率が高く県内外含めて異例の離職率の低さを誇っています!)にも大きく影響して建築が経営的にも有利に働くというお話を事業者の立場からお話いただけたことに加え、事業のサービスで気を付けられていることという踏み込んだ内容で大きな学びになりました。
誰にでも訪れる老いや、病による歩行困難や障害、身近でありながら後ろ向きになりがちなことに向き合い、それらにどのようなプログラムを働きかけるとよりよい効果をだせるのかを追求するとき、利用者やスタッフという人々を支える建築のもつ力を改めて考える機会になりました。

子供とシニアが交流できる守られた遊び場としてリハビリ場所としての中庭。屋根には太陽熱集熱+太陽後発電を設置 撮影:藤本一貴

子供とシニアが交流できる守られた遊び場としてリハビリ場所としての中庭。屋根には太陽熱集熱+太陽後発電を設置 撮影:藤本一貴

共有部分カフェ 地域交流拠点として活用 撮影:藤本一貴

共有部分カフェ 地域交流拠点として活用 撮影:藤本一貴

事務局報告 木造施設の動向

近年の木造施設の動向のまとめや、イベントの報告をさせていただきました。
木造施設は施設っぽくない施設として、住宅の延長のような建物として注目されています。
「地域をベースにした複合化」の事例では会員の大野建設施工の葬儀場×カフェ(きららカフェ)、薬局×健康教室、寺×結婚式×ヨガ、「地域を表現する」ものとして消防署、防災航空センター、復興施設、商工会議所、「理念やサスティナビリティを表現する」ものとして上勝町ゼロウェイトセンター、戸越銀座駅、ゴム農園の残余材でつくった教会、「日本的なるものの見直し」として町家を改修したチョコレートショップやオフィス(木質化)、北欧家具展示場、「大きな空間をつくる」として海外事例アクセンチュアシドニーや埼玉工業大学などをご紹介しました。居心地の良さと利用する人、働く人という人が集まることの関係に加え、人が集まることで経済がまわり、また海外への発信から逆に日本国内でも木造が見直されている流れを整理しました。

北沢建築木材加工場

北沢建築木材加工場

戸越銀座駅木造駅舎

戸越銀座駅木造駅舎

事務局報告 今後の動き

建築に関係するほかの業種との連携、セミナーの企画等、今年一年のイベントの振り返りと今後のイベントのご紹介をいたしました。今後も、建築関係者を中心としながらも、関係するほかの業種の方々とも積極的に関わりながら多面的に木造施設を盛り上げていければと考えています。ひきつづきよろしくお願いいたします。

文責:木造施設協議会事務局

木造施設協議会について